【F-ZERO系レーシング】Daemon Detective Racing Zero レビュー

Daemon Detective Racing Zero_タイトル
Daemon Detective Racing Zero[Yal] (itch.io

対象:PC
価格:フリーゲーム

本作はF-ZEROリスペクトの高速SFコースにマリオカート風のアイテムブロックを用意したレーシングゲームです。現在F-ZEROの進化系ゲームをプレイするならRedout: Enhanced EditionWipeOutシリーズが最適です。

本作はPS2や任天堂64時代をイメージして製作しています。画質の面で類似ゲームに見劣りしており、レトロ懐古用としてのゲームに見えます。ところがいざプレイしてみると、別の面での上記2作とは全く異なる新鮮で斬新な面白さが見えてきます。

理由は大きく3つに分類すると「対戦の面白さを追求する」「スピード感をリスペクト作以上に出す」「空中プレイによる爽快感」の3点を盛り上げるようにシステムを作り上げています。コースは確実にF-ZERO寄りなのですが、ごちゃごちゃ感の中でアイテムを投げ飛ばし合うのはマリオカートですし、「ドリフト」と「エアー」を駆使した独自の空中ドリフトシステムは既存レースゲーでは見られません。
Daemon Detective Racing Zero_レース5 Daemon Detective Racing Zero_レース4 Daemon Detective Racing Zero_レース3 Daemon Detective Racing Zero_レース2

総勢30名によるはちゃめちゃF-ZERO系レーシングゲーム

モードはグランプリ、クイックレース、タイムトライアルの3種類。グランプリは30人のキャラから1人を選んで残り29人と対戦するモードです。最大4人のローカルマルチプレイも可能。5つのカップがあり、各カップ6コースで構成されています。計30コースですが、風景は使いまわしがあり、6~8ぐらい。東京を模した都会コースもあれば、時計塔を使ったドラキュラ風味コース、マリオのレインボーロードまで。6コースの順位合計で最大3人の入賞を決めるモードです
Daemon Detective Racing Zero_ワールドカップ
▲カップ選択画面。
Daemon Detective Racing Zero_ゴール1 Daemon Detective Racing Zero_ゴール2 Daemon Detective Racing Zero_ゴール3
▲各コースクリア時は30位までの順位が表示される他、カップの全コースが終了すると最終的に上位3名が表彰されます。

クイックレースは単一コースを30人で競うモード。グランプリと同じく最大4人のローカルマルチプレイが可能。タイムトライアルは1人プレイで対戦者はおらず、アイテム獲得もありません。

選択できるキャラは作者の過去作よりクロスオーバー出演しているようです(むしろクロスオーバーお祭りゲーとして製作されているっぽい)。ストーリーそのものは無いので過去作未プレイでも問題は無し。自キャラとして選ばなかった相手は、全員コースに登場します。30人によるレースバトルでカオス空間激増。広い場所はともかく狭い場所では各機体がぶつかり合うような接戦。周回コースに29名もいると誰かしらといつも争っているような状況に(負け続けるとぼっちになりますが)。
Daemon Detective Racing Zero_キャラ選択
▲各キャラ選択画面。キャラの見た目で選んでもよし、機体の性能で選んでもよし。ただ、敢えて言えば機体の性能はそこまで大きな差異を感じませんでした。
Daemon Detective Racing Zero_機体密集
▲特に序盤の1周目は密集しすぎで、そもそも追い越せないという欠点もありますが。

そこにマリオカート系のアイテム。「ダッシュ」、「飛ばして当てる」「その場に置く」程度の簡単なアイテムですが、キャラ密集地に飛ばせば、必ず誰か当たってくれます。キャラが多すぎる故に適当な雑さでプレイしても、なんらか反応があるというジレンマ的な面白さ。取得場所も30機体からすると7,8個の限られたアイテムしかないので奪い合いになります。
Daemon Detective Racing Zero_アイテム
▲明らかに30は用意されていないと分かるアイテム入手箇所。

合わせてリスペクト元以上のスピード感を楽しめることも特徴。本作の走行速度は時速200マイル(320km/h)ですが、スライドブースト台を踏むと一時的に400マイル(640km/h)まで上昇します。また、コントローラーはアクセル・ブレーキ・アイテム使用・ドリフトにボタンが割り振ってあるのですが、ドリフトを押下するとゲージが溜まり、満タンになってから離すと、機体ダッシュで約300マイル(480km/h)です。こちらのダッシュはわずかなブーストなのですぐに終了しますが、再度ゲージを溜めて繰り返しダッシュできます。これが何故ドリフトなのかは後述。元の速度もスピード感溢れる状態ですが、ダッシュ状態になると、それこそ脳のアドレナリンが分泌するかのような超速快感を味わえます。
Daemon Detective Racing Zero_爆速
▲爆速ダッシュ。

機体制御もレースゲーム系としては簡単な部類で、重力・速度制御を意識すること無くカーブを滑らか且つ簡単に曲がれます。スピード停止もドリフトいらず。位置の微調整も楽々で操作ゆえのミスが少なくなる作り。そのため、超速空間であっという間に景色が移動するレースを楽しめます。

「空中ドリフト」による連続空中ジャンププレイ

操作のし易さを前提に、全てのステージでコースサイドの壁を取っ払っていることも特徴です。全コースがレインボーロード状態で、サイドレーンを超えるとそのまま空中ダイブします。そのままコースに着地することなく落下してしまうと、暫く停止してから引き揚げられ落ちた場所から再開。大幅ロスで1位にいても簡単に30位まで順位が落下することも。

ですが心配無く。コース幅は一部の場所を除いて広い上、機体の小回りが利きやすいので、簡単に落ちることはありません。コースの難易度そのものはレースゲーが苦手な方でも十分に遊べる優しさです。むしろ邪魔なのが29人の対戦相手。タックルで落としたり落とされたり、アイテムによる攻撃で仰け反る際にそのままレーンを出てしまい空中ダイブすることも。これも対戦を面白くしている一員です。

さて、実は普通にプレイしているだけではCPUに勝つことができません。本作独自のシステムである空中ドリフトを活用する必要があります。サイドレーンが無い本当の理由は空中ドリフトをどこでもできるようにするためです。

敵機体とのぶつかり合いやサイドレーンに突っ込むことにより機体が跳ね上がります。この空中にいる時間に応じてエアーゲージが溜まります。溜まるとどうなるか、地面に降りた瞬間にブーストダッシュがかかります。

ただし、空中に2秒ほどは浮いていないとエアーゲージが満タンになりません。そこで活躍するのが、溜めダッシュやスライドブースト台によるダッシュ。この2つを駆使してわざと適切なサイドレーンを突破することで、簡単に空中浮遊を成功させることができます。当然変な箇所から突っ込むと転落待った無しですが。
Daemon Detective Racing Zero_浮遊1 Daemon Detective Racing Zero_浮遊2

つまり、適切にドリフトゲージとエアーゲージをコントロールすることで、「ダッシュ」 → 「空中ドリフト」 → 「着地」 → 「エアーブーストダッシュ」 → 「さらに空中浮遊」 → 「着地」 → さらに……。の流れで地上と空中の行き来を繰り返すことが可能なのです。

地上の操作は簡単でも空中に打ち上げられると移動幅が大きくなるので、ちゃんとコースに着地できるよう調整しなければ転落してしまいます。この超スピード中での調整が本作一番の面白いところだと思います。空中ドリフトを決めるための足場探しは完全にマリオカートのショートカットを探す流れですね。

F-ZERO風でありながら、尖った仕様で攻めている本作は、十分に遊んでみる価値のあるレースゲームだと思います。

ダウンロードはこちら
itch.io:Daemon Detective Racing Zero

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする