【地形シューティング】INFINOS外伝-閃光の解放者-(INFINOS GAIDEN) レビュー

INFINOS外伝 -閃光の解放者_タイトル
INFINOS外伝-閃光の解放者-(INFINOS GAIDEN)[ピコリンネソフト]

INFINOSシリーズは80年代~90年代をオマージュした地形横スクロールシューティングゲームです。中でも本作「INFINOS外伝-閃光の解放者-」は90年代にスポットが当てられています。サンダーフォース4,5なども担当していた作曲家「九十九百太郎」の書き下ろし楽曲が奏でる中、一から全て自作で作られたドットの背景・機体の中で飛び回ることになります。90年代オマージュながら、単純なオマージュだけに留まらず本作独自の魅力がある作品です。

さて、本作はドットや音楽など素材も豪華ですが、最も優れていることは何かと聞かれると、レベルデザインでしょう。いわゆるマンネリ化みたいな現象が一切ありません。敵は1ステージに10種以上を用意し、それぞれの出現方法や組み合わせに同一パターンが全くありません。また、普通のシューティングゲームで言う中ボスクラスの巨大敵や特殊な攻撃を仕掛ける敵を普通のステージに多数配置しています。もちろんHPは低めに設定しているため軽く倒すことはできますが、視覚的にはボスクラスの敵が普通に襲ってくるゲームのような錯覚を与えてくれます。これら2つの要素により、1ステージの中でも本当に多種多彩なギミックが登場します。
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▲巨大な雑魚敵たち。中にはボス同様に弱点のコアが設定されている敵もいます。

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▲地形シューティングであることを活かしたギミックと職人腕のドット技術が組み合わさって初見プレイは驚きの連続でしょう。

また、単純に敵の工夫だけでなく、敵の出現前に数秒のドットアニメーション演出を入れたり、背景の移動が高速化したり色が変わったりと背景演出を大胆に操作することにる視覚効果も見逃せません。地上が攻撃される演出、ボス出現時の暗闇、宇宙での惑星を利用した高速移動などなど。製作する上では間違いなく手間がかかる上に直接的なレベルデザインにはかかわってこない部分の作り込みが半端なく。
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▲画面前方から上へ飛んだ敵が正面から出現する演出。
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▲ステージ2のボス戦前。暗闇から一部分に光が当てられてから出現。

さて、90年代リスペクトを名乗るだけあってINFINOS外伝の攻撃方法は近年のシューティングとして考えると驚くほどシンプルです。貫通力が高い緑色のプラズマレーザー、連射力にすぐれている赤色のウェーブレーザー、そして敵や地形に当たると誘爆する水色のブラストレーザー。3種は共存することができず、最後に取ったパワーアップに依存します。ボム系統はありません。そして、範囲の広さはあるものの、緑・赤は前方にしか撃つことができません。グラディウスで言うミサイルも無いため右下・右上への攻撃もありません。

ただし水色は自機斜め前方に撃つことができます。しかし直進前方が簡易ショットのみとなり、前方の敵にはまともなダメージが入りません。そのため上級者用の装備です。つまり前方攻撃か、弱くてもよいので斜めも許容するかの選択になります。
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▲3種類のウェッポン

また、自機の周囲には2体オプションが付属しており、攻撃に参加します。このオプションは自機の上下と前方に切り替えることができ、上下の場合は広範囲攻撃、そして前方の場合はレーザーのような強力攻撃に切り替わります。ブラストの場合は斜め前方から後方へシフトチェンジします。敵が多い時、固い敵がいる時などで適宜切り替えてプレイします。
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▲緑のプラズマレーザーを前方に配置した時は強力なレーザー攻撃になります。このように1武器で2種類の攻撃方法がありボタン1つで適宜切り替えれます。私はSTGが下手ですが、なんとなくテクニカルなプレイをしているような気になります。

パワーアップアイテムはコンテナから拾う形式。3種の攻撃アイテムに加えて速度アップとバリアが存在します。3種の攻撃は取得するたびに最大3段階まで上がり、最後に取得した攻撃方法に変化します。武器を変えても強化段階は継続します。他はバリアとスピードアップ。スピードアップは同じく3段階、そしてバリアは取得した瞬間に3回分の防御力を得ます。このバリアは非常に強力で、敵のレーザーであろうと、ボスがタックルしてこようと1回分のみ減少します。

まとめると、前方攻撃に特化した攻撃方法(水色は斜めも可だけど上級者向け)に加え、バリアが強力なためケアレスミスが発生しにくいシステムになっています。また、前方特化ということで、後ろから敵が攻撃してきたり出現することは稀です。わずかにはあるのですが、「後ろから暫くすると前方に回り込む」、「一定時間でいなくなる」、「ボスの攻撃方法の一部」など後方からの攻撃は一時的になるよう工夫されています。

実際に遊ぶと直感的に理解でき、近年の複雑な多数のシステムを搭載したゲームと異なり、初心者がシューティング本来の面白さを楽しみやすいシステムです。ただし、EASYでも多少の難易度があるので、初心者の場合は多少の練習が必要です。

ボス戦は複数部位を攻撃できて、部位を破壊するとその場所からの攻撃が止まるシステム。また、コアを破壊すれば倒せるので部位は無視してコアだけを狙うことも可能。
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▲ボスは1体でも4,5通りの攻撃方法が用意されています。アニメーション関連のドットも豊富で時には画面上を動き回ります。

前半の3ステージを紹介します。

1面は都市全景を背景にしたステージ。開始時は敵雑魚を倒した後に光が落ちて都市全域が真っ白に爆発した後、背景が高速化した後に一気に鈍足化し雑魚敵が出てくる本作を象徴するかのような演出から始まります。1ステージだけあり敵は少なく弾の速度も遅め(ハードは速いです)、それでいながら巨大雑魚敵やミサイルなど序盤から変わった敵や攻撃方法を見ることができます。
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2面は森を背景にしたステージ。序盤からボスのように巨大なメカが登場し、空中にミサイルを飛ばして落とすような攻撃を仕掛けてきます。森や川を使ったギミックからはじまり、途中からは基地に潜入。象徴的なのはボス戦の始まりで真っ暗な空間でボスの照らす光の照射、それから全景が映るような演出があります。
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3面は砂漠ステージ。砂漠らしく時には流砂がおきたり砂漠から飛び出る敵が登場したりするステージ。砂を使った敵キャラの登場など砂漠らしさを存分に活かしています。
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全7ステージで、全てのステージに独創的な工夫があり、音楽も良いし時間をかけて製作したことが分かる職人技が光る作品です。特にラスボス戦に関してはそれまでのステージボスを前座と思ってしまうほど、動き回り、変形し、ステージのあらゆる箇所から攻撃を仕掛けてくる熱い戦闘を楽しめると思います(難しいけど)。同人であるためか、知名度が今一つな部分があるのですが、企業系STGと比較しても全く劣っていない素晴らしいゲームです。

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