【地域制圧型シミュレーションRPG】LOST TRIGGER(ロストトリガー) レビュー

LOST TRIGGER(ロストトリガー)_タイトル
LOST TRIGGER(ロストトリガー)[QuattroGear] (iTunes)(Google Play)
価格:480円(追加でアプリ内課金もありますが、普通にプレイするなら課金する必要は無いバランスです。)

人類と人工生命体による戦争により荒廃した未来、大陸は4つの勢力が覇権をかけて争う戦乱時代へと突入していました。小さな傭兵団の団長レイヴンとなって、4つの勢力を倒し大陸統一を目指す地域制圧型戦略シミュレーションゲームです(厳密には地域制圧型風味と言った方が妥当ですが)。ほぼ1人で3年間かけて製作したタイトルのようです。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_主人公
▲主人公。私は女性でプレイしましたが、男女から選択可能。

まず、前提としてシステムはアリスソフト系地域制圧型の影響を受けています(アリスソフトが分からない方は地域制圧ゲームであるという事だけ理解しておけば問題ありません)。ただし、本作はそこまでの自由度は無く、ほぼ1本道です。どちらかと言えば中国・韓国型インディーズ基本無料RPGを買い切り型バランスにしたゲームと述べる方が適格。ただし、それは原型だけであり、戦略ゲームと言われて納得できるほどのシステムを作り上げています。会話イベントは想像よりも豊富だし、地域の奪還や制圧要素もあり、短めながらも気になるシナリオを作っています。そして、シナリオ進行と共に様々なシステムが少しづつ解放されていき、それに伴う作業感がとても楽しいゲームになっています。あくまで一本道ですが、サブコンテンツにより一本道感もあまりありません。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_メイン画面
▲メイン画面。

基本無料RPG的システムを買い切りバランスにし、そして地域制圧戦略シミュレーションにまで昇華させたゲーム

戦闘は各3人までのパーティーで最大3チームを組みます。チーム数は各ステージで固定。また、予めパーティーを組む時に敵パーティの構成が分かっているため、予測できます。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_戦闘3
▲最終的に戦う相手は戦闘開始前に把握可能で、こちらはキャラ、作戦を指定します。

戦闘がはじまると戦略マップとなり、いくつかの分岐を選んで敵本陣地まで進みます。各地点では雑魚戦になったり、敵本陣のHPを低下、逆に味方側がダメージなどいくつかのミニイベントが挿入されます。内容は事前に分からないため完全に運。そして最奥に辿りつくと各チームが順番に対応する敵と戦闘を開始します。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_戦闘1 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_戦闘2

戦闘はチームのリーダーが任意のタイミングでスキルを使用したり、1度だけ応援を呼べたりします。それ以外は自動戦闘になり2,3秒で終わります。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_戦闘4 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_戦闘5 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_戦闘6

つまり、完全運の戦略マップとほぼステータスで決まる戦闘なので、戦略マップ以降よりも、それまでのメンバー強化やチームの組み方が鍵となるシステム。戦略マップから戦闘までオート・任意が切り替え可能です。オートでも10秒ぐらいのため、戦闘に関しては、ほぼSRPGを遊んでいる雰囲気を味わうためのもの。

この戦闘で面白さを培っているのは、属性関連。敵・味方共に各ユニットには潜入・突撃・狙撃・雑兵・精鋭の5つの区分があります。潜入・突撃・狙撃はいわゆるソシャゲの御三家なので説明は省きますが、深みを出しているのは雑兵・精鋭。雑兵は他全ての属性より弱く、逆に精鋭は他全ての属性より強いユニットです。例えば味方に精鋭が1人しかいない状態で、敵チームのリーダーが精鋭2人だった場合、必ず1チームは不利な属性で戦う必要があります。また、序盤に関しては味方が揃わないため、特定の属性が揃わずやむなく苦手属性で戦うような場面もあります。事前のパーティー選択が本作の戦闘関連に対する面白さ。また、雑兵は成長コストが低く、精鋭はコストが高いため、後半の味方ステータス値は雑兵の方が高いこともあり得ます。

本作は各地域で複数のエリアに分かれています。メインストーリー(戦闘あり)を進めると攻め込めるエリアが増えます。そして勝利するとその地域を占領することができます。本作には日数の概念があり、翌日になるたびに占領したエリアから資金が届きます。つまり占領エリアが多ければ多いほど毎日の稼ぎが大きくなります。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_フィールド
▲青が自軍の占領した陣地。

また、占領した地域はランダムで、現在戦っている勢力の敵に襲い掛かられ防衛(実際の戦闘は無しで確率により成否決定)に失敗すると、奪われてしまいます。再度奪い返すことも可能ですが、戦闘が必要なので兵力の消耗は避けられないでしょう。

なお、地域占領やダンジョン攻略、資金稼ぎ戦闘などサブ的コンテンツは1日の中で何回も選択できますが、メインストーリーは1日に1話しか進められないため、メインを進めるたびにお金が増える計算になります。そして、大事なのは1日で全ユニットが兵力を30%を回復すること。治療薬を使った回復方法もありますが、回復薬は資金よりも入手手段が少ないためいつも回復できるわけではありません。

戦闘後に兵力は回復しないため、1日に何度も戦闘ができないようになっています。ただ、サブ系の戦闘を行わないと、陣地が増えないし、雑魚戦の資金も貴重です。そのため、兵力と相談しながら1日を効率よく進めていくことが、本作の最も面白い戦略シミュレーション要素でしょう。なお、日数制限は無いため(日数100日クリアの実績はあります)、プレイイヤーが日数によるやり込みを気にしなければ、システム的には永遠に成長できるクリッカー系と似たシステムです。

そして、戦闘や占領で入手した資金を使ってキャラの兵力や攻撃力を上昇させていきます。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_育成1 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_育成2
▲経験値の概念はないため、資金を使ってUNIT(兵力でHPに該当)、STAT(攻撃力)を増加させます。また、戦闘に参加すると増加する熟練度が一定になるとリーダースキルを強化できます。

さて、基本はメインストーリーを進めて味方陣営の占領地を増やしていくことが目的ですが、その間に自軍を強化できる新システムが次々と解放されていくことも1つの面白さです。新システムの解放は最終章近くまで続くため、飽きがなかなかきません。

簡単にいくつか紹介していきます。

秒ごとにお金が溜まっていく鉱山。クリックすると溜まったお金を資金に追加。唯一の放置ゲー的なリアル時間要素。また、鉱山を開発していくと1秒に入手できるお金の増量、貯め込めるお金の最大量上昇なども可能。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_鉱山
▲買い切りなので、すぐ貯まります。

各メンバーを派遣すると指定日数後に資金や医療などを入手してくれるミッション。ただし、派遣したメンバーは戦闘に参加できません。ソシャゲでもよく見かけるあれですが、ゲーム内日数で管理しているのでリアル時間に関係無く帰還してくれます。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_ミッション

4,5日に1度、翌日になった段階で発生するイベント。アイテム取得や全ユニットのSTAT(攻撃力)、UNIT(最大兵力)増加などをキャラ3名から提案を受け、どれか1つを選びます。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_翌日
▲それぞれユニットを選択すると確率が表示され、問題無ければ決定します。成功すると各能力が増加したりアイテム、資金を入手できます。

開発費を投入して研究することで、キャラ仲間の条件やキャラ強化、そして全ユニットに永続ダメージ強化を与えることができるようになる研究室。特定イベント発生の条件にも。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_研究
▲ちなみに、このマッドサイエンティスト、どんどん変貌していきサブストーリーにも大きく関わってきます(このようにサブコンテンツのキャラがストーリーに関わっていく点は本作の魅力かも)。

1体の強敵に9人パーティーにて挑むレイド戦。リーダーが3人おり、3人がスキルを使用できることも特徴。報酬がっぽり。そして倒しても数ターンで復活します。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_レイドバトル1 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_レイドバトル2

クリアすると次の階層が解放(敵も少し強くなる)されるダンジョン。各地方に1つ存在し、最終階層を踏破すれば莫大な財宝も。魔物もその地方の平均的な敵より弱いので、全てをこなした後、HPに余裕のあるメンバーでチマチマと攻略できます。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_ダンジョン

満たすと実績ポイントを入手でき、ここでしか買えない便利アイテムや莫大なお金・医療などを取得できる各種実績。なお、唯一の追加課金要素で実績を満たさなくても実績ポイントの購入が可能。補足すると、別に購入しなくて問題無いバランスなので基本無料的な作りではありません。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_実績
▲後述する100日クリアも、ここに入っています。唯一クリア後にリカバリ不可能な実績。

物資(レイドやミッションなどで入手)を使用して装備や拠点防衛用兵士を探すことができる探索。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_探索1 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_探索2 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_探索3 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_探索4
▲下記、拠点防衛用兵士を入手できるのは探索だけ。また、装備もまともな物を揃えるなら探索のみです。

また、拠点防衛用兵士を占領した各領土に配置することで、各ユニットに応じて敵の領土進行を確率で防衛すると共に、その領土で1日に入手できる資金を上昇させることができます。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_防衛 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_防衛2

地域制圧らしいシナリオや、キャラ集め、キャラエピソードなどの話しを集める面白さ

シナリオは、序盤は圧政に苦しむ土地で傭兵団が反乱を決起したという話で進みますが、圧政した土地を解放すると残り3つの地域を収めているごろつき集団、教団、軍部の顔見世が行われます。そして1つ1つ勢力を倒していくという、ある意味王道の流れです。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_イベント1 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_イベント2 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_イベント3 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_イベント4
▲熱い展開のメインシナリオ

そこに混じって、まずはキャラを仲間にする方法の多彩さが挙げられます。シナリオで仲間になるキャラもいれば、シナリオ進行と共にお金で解放されるようになるキャラ、シナリオとは関係無い地域を制圧する、研究や探索などのサブミッションを進めるなどなど。敵対していたキャラが仲間になるような熱い展開も。

そして仲間になったキャラは戦闘に参加するたびに熟練度が上がります。スキル強化にもなっていますが、これはキャライベントの発生条件にもなっており、キャラAとBの熟練度が一定以上だとABに関する会話イベントが発生するという流れ。一定は10回という比較的少ない戦闘数のため、キャライベを見るためのレベル上げ作業もほとんどありません。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_キャラ1 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_キャラ2 LOST TRIGGER(ロストトリガー)_キャラ3
▲女性が多めです(男性もちゃんといます)。

普通に進めると2章以降、メインイベントの合間に発生しており、よいスパイスとなってきます。仲間になる時は1行テキストなので、メインキャラ以外の味気無さが気になります。ところが、キャライベになると様々なキャラが様々な他キャラと絡みだし、途端にキャラの魅力が出てきます。

また、ある地域を制圧する時、基本的には全ての地域を制圧する前にメインシナリオではその勢力を駆逐し、次の地域へ移ります。そのため、制圧できていない地域が多数残った状態です。メインストーリーを進める前にその他の地域を制圧するかどうかも取捨選択です。中には仲間GETの条件やサブストーリーにも繋がっているのでシナリオ的な面白さも。

他、本作はクリア後のアフターストーリーとアフター地域があります。具体的な内容は伏せますが、それまでのメインストーリーを進めて占領する方式とは大きく異なる攻略方式です。新たなメインストーリーと共に様々な仲間のその後のストーリーも語られていきます。そのため、メインを先に進めるか、それとも先に残党狩りを行うかなどの取捨選択も面白さの1つ。いずれはクリアするにしても、なんとなく分岐を楽しめている気分になります。

おそらく韓国の方が製作していますが、翻訳レベルも感情が伝わるぐらい高めの精度です。1つ1つのイベントでテキスト量が少なめなので、キャラやシナリオの魅力が多少損なわれている懸念点はあります。しかし、多数の美麗なCG、そしてシナリオとシステムが融合しており、プロットにも整合性があるため、クリア時にシナリオの満足感はありました。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_回想
▲回想モードがあるため、メインストーリー、サブストーリー、キャラストーリー共に一度閲覧すれば何度でも繰り返し見ることができます。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_図鑑
▲キャラ図鑑も完備。

日数制限実績取得を目指す経営管理的なプレイか、それともひたすら鍛える作業インフレゲーか

さて、プレイ方針としては実績100日クリア達成を目指す日数制限プレイか、強くなる方法は全て試して自キャラを強化させていく安全プレイのどちらかを選択することになるかと思います。

100日制限プレイでは、とにかくリソースが足りず常に取捨選択をしていくプレイになります。「1ターンに占領と奪われた土地の奪還、そしてメインストーリーを進めたいけど、3戦する体力が無いからどれかを諦めなければならない」、「ミッションにキャラを使いたいけど、そうするとメインストーリーの戦闘に支障が出る」「とりあえず効率よく進めるために仲間キャラは真っ先に取得して平均的に能力を上げる」などなど考えることが山ほどあります。

プレイ感覚は難易度も含めてアリスソフト系地域制圧に近く、よくこの基本無料RPGに近いシステムでここまでの面白さを引き出したなと感嘆できる難易度調整です。下手を打っても鉱山のみ時間経過で延々と資金を入手できるので、最終的には日数を消費せずにリカバリーは可能という安心感もあります。

また、本作はオフラインRPGらしくセーブ機能があります。そしてロードで任意のタイミングに戻れるのですが、興味深い仕様でロードに制限があります。1回ロードすると数分間ロード禁止になります。つまり、確率系の結果をやり直すことはほぼ不可能。そして、このロード制限は日数制限に深みを与えています。
LOST TRIGGER(ロストトリガー)_セーブ・ロード
▲アプリの挙動は普通のスマホアプリに近くオートセーブ。ただしセーブで残しておきたい場面を1つだけ固定セーブできます(複数は未対応)。この1つをロードできるのですが、これに時間制限をかけていると言うこと。また、ニューゲームもこちらから。

もう1つのプレイ方針は延々強化して安全に進める方法。この方針でプレイすると強くなる作業を楽しむようなプレイになります。クリア時までソシャゲの序盤をプレイしている感覚に近く、戦闘して得た資金で仲間を強化しながら、鉱山開発、探索etcと様々な作業を延々と進めていきます。基本無料のように一定以上鍛えると成長が鈍足になることもないので、作業すればするほど強くなっていく実感があります。いわゆる作業ゲーになっていくのですが、その作業感が楽しかったりします。やり過ぎるとヌルゲーと化しますが。

プレイ時間はクリア後のアフターも含めて1周10時間ほど。作業ゲーとしても地域制圧としても楽しめ、そして適度にシナリオも魅力(描写の薄さは問題ですが)。日数制限プレイをした場合は計画的な育成や制圧などの経営的な楽しさもあり、価格以上に楽しめる作品かと思います。

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