2018年に私がプレイしたインディーズ・同人ゲームの中から、面白かった、プレイして良かったと思ったゲーム10本をまとめました。こちらはPC版です(後日スマホ版を考えています)。
選択には以下の制限を設けています。
- 完成しているゲーム(アーリーアクセス等を除く)
- デジタル版のみ(コミケや委託販売などの物販などを含みません。)
- 2018年にPCダウンロード版として初発売の作品
- インディーズ以外に小規模企業や大企業の小チーム作品を含みます。
- 基本的には日本産ですが、日本文化に大きく影響を受けた海外作品も含みます。
海外に目を向ければまだまだ面白いゲームがありますが、制限を付けることで変わったゲームを紹介しているまとめになるかと思います。
1位:アスクギア / 稲穂スタジオ
販売:DLSITE / FANZA / メロンブックス / booth
「ド直球」をテーマにウディタで製作したゲーム。日本の有料インディーズRPGはフリーゲームの影響を受けて、人気の無いジャンルの1つですが、将来の有料RPGに可能性をかける1作。ウディタ製ですが、システムの根本から作り直されており、エンカウントキャンセル・属性や特殊能力が戦況を変化させる独自戦闘・強力なサブボスキャラなど、既存のツクール・ウディタ製RPGと差別化したオリジナリティが強いゲームです。
話も主人公とヒロインのボーイミーツガール展開や要所要所の熱血展開、敵キャラにも愛着がわく個性豊かな面々などRPG的な面白さを兼ねそろえたシナリオです。なんとなくですが、システム・シナリオ共にワイルドアームズの影響を受けているような気も。
もう1点付け加えるなら、ちゃんと有料同人であること。製作者のなすー氏をはじめとして数多くのスタッフの手によって作られており、「製作費をかけて」制作しています。この調子で、2019年以降も製作費や工数をかけた有料販売だからこそできるインディーズで豪華なRPGも増えてほしいものです。たぶん終盤まできているけど、まだ未クリア。
2位:マッドプリンセス-華麗なる闘士たち- / あとらそふと
販売:DLSITE
闘技場で戦う剣奴が主人公のフリーシナリオRPG。ジル・オールの影響を受けているRPGと書くとイメージが沸きやすいかも。剣闘試合をしながらの借金返済が序盤の目的ですが、世界各地を巡って多数の仲間やキャラ達と出会い、剣闘試合に専念して各地のダンジョンで装備強化、そして世界で発生する対立などフリーシナリオ系の良いところが集まっている作品。
ちなみにゲームシステム等は全く異なりますが、「マッドプリンセス ~ディオデラの野望~」と世界観を共有しており、こちらの登場人物も多数登場するため、先に遊んでおくとさらに良いかも。(フリー版は未プレイです。)
3位:PIRATES 7 / 773
販売:DLSITE
女船長が海賊団を率いてお宝を漁る、どこかワンピースのノリも感じられるファイアーエムブレム系戦略シミュレーションRPG。UNITYで作られており、SRPG STUDIO製とは雰囲気が全く異なります。良質な音楽、インフレし過ぎないゲームバランス、各ユニットの特性に合わせた戦略が求められる等で、SRPG好きにはもちろん、SRPG初心者にも強く勧めたい作品。そこまで難しすぎず、そしてSRPG Studio系では実現できないギミックも多彩です。
4位:CrossCode(クロスコード) / RadicalFishGames
ドイツ生まれのアクションJRPG且つ海外版ソードアートオンライン。オンラインゲームの世界に記憶喪失で目覚めたレアはこの世界を楽しむことになります。
近距離・遠距離に分けた攻撃アクション、パズル要素が強いフィールドマップを特徴としつつ、オンラインMMO RPGにありそうな機能をオフライン一人プレイで提供しています。PvP対戦・NPCとプレイヤーキャラ・ギルドクラン・フレンドキャラとの会話などMMO RPGあるあるなど。また、メインキャンペーンシナリオとは別に各町で依頼を受けフィールドで素材を集めたり、素材を錬金して装備を整えたりする過程もすごくMMOらしい雰囲気。
レアと各登場人物の会話もジョークが効いており面白いし、オンライン世界そのものの世界設定・プレイヤーを取り巻く陰謀関係の世界設定などシナリオ関係も序盤から興味を引く流れができています。まだ、アーリーアクセス分しかプレイしていないので早くクリアしたいところ。
5位:四国志でらっくす ~酒池肉うどん戦記~
販売:DLSITE
四国の各県が独立・戦争をしている状態で四国統一を目指します。と同時に四国の観光を行い、作者が取材した飯テロな食べ物の数々や観光名所の写真と、作中登場人物による旅行旅会話によって四国の話が分かるように。戦略部分では近代兵器を用いての戦争や電気買い取りなどの内政を駆使して各地域を平定していきます。
なお、47都道府県を舞台にした地域制圧系シミュレーション「覇県を握れ ~47都道府県大戦~」も発売しており、こちらの方が人気になっているようです。こちらは観光要素が無く純粋なシミュレーションゲームです。
6位:ABYSS CRAWLERS plus / 屋根裏ゲームズ
地下世界に閉じ込められた人間達が地上に脱出すべくクローンの少女に地上までの洞窟を探索してもらうアクションゲーム。ちなみにダンジョン中に死亡すると別の少女クローンに操作が切り替わり、死亡した場所にいくと遺品が残っていたりします。
ダンジョンはローグライクの自動生成型横スクロールアクション。剣攻撃とジャンプを基本としたオーソドックスな操作感ながら、3段ジャンプや壁蹴りなどもあり操作の快適性があります。その上で、ライフが少なめのため、わずかなミスで死亡して再度プレイという流れを強調しています。つまり死に戻りは多いけどストレスが少ないやり込み系アクション。
7位:雨上がりのハナビィ / Enigmatic Network
獣人愛な横スクロールアクションです。初心者でも遊べ、それでいて飽きさせない適度なゲームデザイン、ノリの良い音楽、美しさと楽しさのあるマップで全体的に質の高さが伺えます。複数の花火を切り替えながら攻撃するのですが、それぞれ真っ直ぐ、近接タイプ、弧を描く遠距離、初動が遅いけど大ダメージなどタイプが異なります。そして花火らしくそれぞれの攻撃演出が可愛らしさに溢れています。2018年にプレイした純粋なアクションでは海外製を含めても一番楽しかったかな。
8位:Infinos 外伝
今は海外製も含めて希少な横スクロール地形型シューティング。細かなドットで描かれた機体と背景。そして眠くならないよう似た展開が全くなく、状況によって背景も爆発や光、派手なスクロールなどで飽きさせません。個人製作とは思えないほどよく出来ています。バランスの計算されていてシューティングとしての面白さもあるのですが、全編にわたって目を楽しませてくれる点が一番のすごいところかな。特にラスボスは必見。また、レトロオマージュがところどころにあり、往年のシューティングが好きな方は「おっ、これは!」と思う箇所がいくつか見つかるかも。
九十九百太郎氏作曲の音楽も見逃せません。
9位:PHOTON CUBE
販売:DLSITE
光反射系パズルと自キャラ誘導型パズルを組み合わせたゲーム。光の発射台から発射した光の光線を終点の位置に繋げれるようにキューブを配置します。色を統一させる必要もあり。キューブには光の屈折や光を合成して異なる色にする仕掛けがあり、自キャラが倉庫番のようにしてマスを移動させます。ここで要点は自キャラが光に当たるとゲームオーバーであること。そのため、通常に光反射パズルと解法が全く異なることが特徴。
UNITY製で、キャラも可愛らしく手触りの良さもパズルの面白さを高めています。
10位:Treehouse Riddle / 丸ダイス
販売:DLSITE
記憶喪失の私が屋敷を探索し、ルーツを探る脱出ゲームに見せかけたパズルゲーム。屋敷それぞれのフロアでクイズを解き、解いていくとそのフロアの大きな謎を解くピースを入手していくという流れ。中でも取り上げたいのは、論理的に解くパズルが好きなら本当に満足しそうな良質なパズル群が用意されていることです。「解いて気持ちよい」ことに主眼をおいており、間違い無くパズル好きが作ったパズル。「レイトン」シリーズのパズルだけ質を上げて抜き出したようなイメージのゲーム。どこかで見たことがあるパズルも独自の解釈でオリジナル度を強くしているし、「ニコリ」愛読者などにもお勧め。ただし、歩行の挙動が悪く脱出ゲーのパートは若干イライラもありました。